調布の荒物屋
ちょうちんや 川口商店
東京都調布市にある大正時代創業100余年のちょうちんや川口商店。
調布の鎮守である布田天神があるエリアで、 初代店主は提灯・傘張の職人として調布で商いをはじめ、
提灯の他に「むしろ」「荒縄」「たわし」「ほうき」などの日常雑貨を販売する荒物屋である。
子供の成長など時代の変化で、1階店舗・2階事務所として使われてきたが、
2階事務所はしばらく空きテナントとなっていた。
建物の劣化、作業効率化、1.2階の使い方などの問題を解決するために建替を含めた建築計画を行う事となったが、
小売業の他に卸業も行っているため、工事期間中の休業期間が長くなることが特に大きな問題であった。
調布で長年商売をしてきたこの場所で、子育てをして店を守りたいという娘の思いもあり、
1階:店舗、2階:娘夫婦の居住スペースとして、職住一体型の店舗併用住宅へとリノベーションしたものである。
最近ではあまり見かけなくなった荒物屋。
量販店と違って、当たり前の暮らしの道具が揃い・日常的に使いやすく・暮らしにちょうど良い物が揃う。
地域をよく知っているからこそ細やかな対応ができ、顔の見える関係づくりが地域との絆が既に育まれている。
地域・生活に密着した店舗環境を継承し、これからも日々の暮らしに寄り添う店でありたい。
用途 : 店舗併用住宅
所在地 : 東京都調布市
構造 : S造
床面積 : 194㎡
photo : AKINORI HOSHINO












